22-7 情報交換会と警察の謝罪
私が逮捕され直ちに保釈されたと言う不思議な出来事が起こったその翌朝、私と伊藤理事長は、警察官二名(捜査責任者である警部、及び詐欺事犯担当刑事)とホテルの会議室でミーティングを持ちました。これは警察による正式の取り調べではなく、あくまでも任意の情報交換会とも言うべきもので、コーヒーとクッキーが供される友好的なものでした。その場において、奇妙な事に私は捜査責任者から、前日(逮捕された日の事です)誤解のあった事に対し謝罪を受けています。これも私が謝罪を要求したものではありません。更にその責任者は、海外旅行を含む私の行動の自由を完全に保障した上で、自分達には勾留権限があり、本当に疑っているのであればそのような自由は許す訳がないのだから、何も心配しないでくれと言う事を、伊藤理事長を含む複数の人間の前で発言しています。それならば前日のドタバタ逮捕劇は一体何であったのか、私はまたしてもここに何かが不自然であると言う感じを得たのです。